理事長所信 

2011年度 社団法人安来青年会議所スローガン 
『夢を起こせ!』 そして、その未来(さき)
 社団法人安来青年会議所    
 第45代理事長予定者 渡部勇一
所  信

【はじめに】

日本の青年会議所は混沌という未知の可能性を切り拓き
個人の自立性と社会の公共性が生き生きと協和する確かな時代を築くために
率先して行動することを宣言する

この一文は青年会議所活動を行うための個性豊かに、そして会員が一丸となるための宣言文です。そして青年会議所活動の目的は恒久的な世界平和です。公益社団法人日本青年会議所が発足し、60年余りが経過しますが、もともと、戦後復興のおり、国がGHQ統治下の中、日本の青年会議所は国より先に国際団体に認められ、世界の国々と共に世界平和を目指しました。そういった意味でも、この青年会議所は常に世界を意識し、ふるさとの未来を考え、ひとづくりが出来る団体です。
より良い未来を創造し、活動していくには数々の困難がありますが、愛する人のために行動することが未来に繋がっていく道となり、すべての人が幸せになることが自らの幸せとなっていくことを人類皆が共有し大切な夢とならなければなりません。一人では成しえないこの夢も、志が同じたくさんの仲間と共にふるさとを守り、心豊かに世界を見つめ、世界に発信し、この地球上すべての人たちが同じ夢を抱くことで必ずや真の世界平和が訪れます。その想いを率先していけるのは、青年会議所のみならず、今を生きるすべての人たちだけではないでしょうか。  

【未来へ】
今現在、日本の経済は基より、未来を見据えることにおいても、なかなか光の見えてこない状況です。今までは物が溢れ、何不自由なく生活できてきた今日、いつの間にか、人任せでも生きていけるようになり、政治やまちづくりに関心を持つことができなくなってきていると思います。そして時代は荒れ、世の中が混乱に陥っている状況を、傍観者のように見つめ、自分自身に降りかかることさえも声を大にして発言できない状況であり、そんな人々を利用し弱者に成りすまし、自分の利益だけを追い求める人も少なからずいると思います。
われわれは、いつの間にか夢をなくし、現実社会の中でただ単に生きているのではないでしょうか。貧困と戦いながらも、夢を持ち、夢をかなえようとする力を持っていれば、便利で快適な生活でなくても、幸せに生活することが可能だと思います。逆に、どんなにお金持ちでも、何不自由なく生活できているにしても、夢を持たないときは幸せを感じることができません。夢は人にとって生きる活力であり、人の成長の過程で必ず必要なことだと思います。過去は過去と捉え、未来に向けて安定した生活を今一度考えて、夢を現実にしたいという強い想いの集まりが未来に向けての足がかりになると確信しています。

【個性を夢でつなぐ】
人それぞれ個性があって当たり前です。個性を認めず、組織を強化するという考え方もありますが、人はロボットではありません。自分の考え方を常に持ち、そして発言することが大事だと思います。世の中に絶対的な答えはありません。法治国家の中で、決議においての賛成多数は今後を決める大きな手段ではあります。しかし、それがすべてうまくいくとは限りません。決められたこと、決めようとしていることに巻かれるだけではなく、常に疑問をもち、自分なりに考え、自分自身の中で納得し、判断することが必要です。そして、自分の利益ばかり考えるのではなく、未来を見据え、時代にあった確かな一歩を子供たちのために残していかなければなりません。
しかし、個々の想いを尊重ばかりでは、なかなか一丸となって取り組むことができません。そこで、個性を大事にしつつ、組織をまとめるには、どうすればよいでしょうか。それは、一団体が、安来市民が、島根県民が、日本国民が、それぞれの熱い想いを持ち、認め合い、明るい豊かな社会の創造という大きな夢に向かって一致団結しながら、さらに高い望みをもって邁進していくことです。自分にとって苦手な人、考え方が違うという理由ですべてを否定するのではなく、とことん話し合い、分かり合う必要があります。心と心が触れ合えば必ず相手を理解することが出来、自分にないものを吸収し、お互いの夢同士が融合していくことがより大きな輪となり、多くの人の夢となります。夢の形に正解はありませんが一人ひとりが未来を考え、未来の幸せを信じて行動していくことが必要です。

【夢をもってまちづくり】
安来青年会議所は過去にまちづくり、まちおこし、青少年問題などさまざまな事業を開催し、市民の皆様に少しでも夢をと活動してまいりました。しかしなかなか浸透することが出来ず、継続して行うことが出来ませんでした。これは、自分たちの事業を主観的に捉え、自らの達成感だけで満足していました。まちづくりは個人の想いだけでは出来ません。また、夢を押し付けることは絶対にしてはならないことです。自分たちの夢がこのふるさとに対し、いかに必要かを訴え、多くの人たちに共感していただきながら事業を行わなければなりません。そしてこのふるさとに明るい希望と満ち溢れる夢・事業を安来市民の皆様に提案し納得をしていただいて安来市全体の夢として地域を盛り上げていくことこそ、まちづくりです。青年会議所の使命としては、まちづくりを客観的に捉え、志高く夢と希望を持ち続けることです。それが愛するものを守ることになり、やがて個々の成長へと繋がっていきます。安来青年会議所は未来に繋がる安来の夢を起こし、安来市民全体が一丸となって夢にむかう事業を本年度の目標と致します。
夢を持ち、未来の成長した自分を信じ、未来のふるさとが住みやすい町となり、子供たちが笑顔ですくすくと育つ、そんな夢を安来青年会議所は持ち続けます。

【夢をもてる人づくり】
2010年度安来青年会議所は、5名の新入会員を迎えることとなりました。そして、入会3年目未満の新入会員は8名となり、正会員の半数近くを占めています。この不況下の中でも入会していただくことは大変うれしく思っています。ひとがまちを創り、まちがひとを育ててくれるように私たちが青年会議所を創り青年会議所は私たちを育ててくれます。近年、入会された方の動機として、このままではいけない、何かしなければならない、自分自身を変えたいと考えてのことだと聞いています。青年会議所活動は個性を伸ばし、友情を育み、苦楽を共にすることにより、相手を認めながら、意見を本気でぶつけることができると思います。まずは個々に夢を持ち、その夢をかなえるための努力をし、青年会議所メンバーのみならず、安来を愛し、未来を考えて行動をされている皆様と共に、良きライバルとなり、切磋琢磨し、互いを尊重しながらそれぞれの夢がかなうよう協力していくことが安来をより魅力的なまちにすることができると思います。
メンバー一人ひとりの夢をまずは第一に大切にし、そこに市民の夢を融合させ行動に移したとき、安来青年会議所は、次代に向けてまた大きな一歩を歩み出すはずです。夢を結集し、私たちの手で未来を切り拓きましょう。

【最後に】
この安来市には世界に誇れる伝統があります。しかし恥ずかしながら、私は都会に憧れ、都会と比較し、このふるさと安来をたいへん軽視していました。しかし、青年会議所活動において、まちづくりをテーマに安来市の魅力・財産を目の当たりにすることができ、安来の魅力を再発見することができました。豊かな自然と、世界に誇れる伝統芸能、人と人との交流が非常に盛んであることがこのふるさとの誇りであると思います。一人でも多くの若者がふるさとの魅力に気付き、心の底からふるさとを愛することがこの地域の発展へと繋がります。青年会議所メンバーのみならず、この地域にお住まいの皆様方が後世に伝えていくことが大切です。今一度、ふるさとに誇りと自信を持ち、この地域が世界の皆様の見本となることを夢見ています。

そしてこの度、安来青年会議所は創立45周年を迎えることとなりました。これもひとえに、安来の文化を守っていただいた皆様、そして45年にわたり青年会議所の礎を築いていただいた先輩方のおかげだと大変感謝申し上げます。我々は、感謝の気持ちを忘れず、成長させていただいたすべてのことに対し恩返しをし、未来につながる夢を地域の皆様に向けて発信していきます。


【基本方針】
一人ひとりが夢を持ち、責任を自覚し志高く行動する

【重点項目】
1、  安来市内各団体及び市民と連携し、皆がふるさとへの夢を持ち、未来の安来を考える

2、  このまちの次代そして未来の担い手たちが頼もしく、そして心豊かに、まちの未来を創り出す志高き人間に育つ環境を創る

3、  安来青年会議所創立45周年の重みを感じ、過去への感謝と未来に向けての夢を発信する


【活動指針】
互いを助け、認め合い青年会議所活動において真の友情を育む

2010年度事業ふるさとの魅力フォトコンテスト